商工中金がスタートアップ企業をサポート支援2023年03月06日 | 生活
似て非なるベンチャー企業とスタートアップ
日本で生まれたベンチャー企業という言葉は、非常に幅広い意味合いで使われています。設立が間もない企業、スモールビジネスを展開する企業です。
スタートアップという言葉は、シリコンバレーで使われ始めた英語です。スタートアップが指す企業として挙げられるのは、Google、Amazon、facebook、Uberといった、イノベーションを起して短期間のうちに圧倒的な成長率で事業を展開する企業です。設立年がいつかということよりも、そのビジネスモデルの革新性、解決される社会課題の大きさ、そしてIPOやM&AといったExit戦略がある企業のことを指します。
ビジネスモデルの違い
ベンチャー企業とスタートアップの一番の違いはビジネスモデルにあります。ベンチャー企業は既存のビジネスモデルをベースに収益性を高める工夫をするか、スケールを拡大することで売上を増大するような組織です。一方のスタートアップは、今までにないイノベーションを起こし新しいビジネスモデルを手探りで構築していく組織になります。世の中に大きなインパクトを与えるビジネスを創ることがスタートアップの目的でもあるため、堅実に日銭を稼いでいくようなベンチャー企業とはリスクも成長スピードもまったく違ったものになります。日本では楽天がEコマース事業を国内に根付かせましたが、これはそれまでになかったビジネスモデルでスタートアップが成功した事例と言えるかもしれません。一方、ソフトバンクは既存のソフト流通業、通信業を徹底的に拡大させ、IPO後のキャピタルゲインで投資ビジネスを活発させており、このモデルはベンチャー企業が拡大した事例と言えます。
収益性の違い
ベンチャー企業は早い段階での黒字化と着実な成長を重視して経営を行うため、飛躍的というよりは長期的にじわじわと右肩上がりの成長を続けていきます。一方、スタートアップは新しいプロダクトやサービスがしっかり出来上がるまでは赤字が継続することが多く、設立から数年は死の谷(Valley of Death)と呼ばれる期間が存在します。よって、この期間に成長のための資金をベンチャーキャピタル等から調達できるかが、企業の生死を分けることになります。
商工中金がスタートアップ支援室を設置
商工中金とは 正式名称は「株式会社商工組合中央金庫」。2022年10月1日付で、創業期におけるお客さま支援の取組み強化のため、現行のソリューション事業部内に新たに「スタートアップ支援室」を設置しました。スタートアップ支援室では、スタートアップ企業特有の急速な事業成長・先進技術開発・多様な財務戦略・事業不確実性に対して、ファイナンスをはじめとする様々な伴走型サポートの提供に取り組んでいます。ファイナンスとしての支援の他に、企業間マッチングなどの支援も行っています。商品・製品の新たな販売先・仕入先や生産・加工に関する受発注先の紹介のみならず、生産・技術協力、物流拠点の相互利用などの多様な企業間連携ニーズまで、お客さまの事業ニーズに最適なビジネスパートナーをご紹介しています。