入居者さんに長く住んでもらうための具体的な施策2020年05月13日 | オーナー
住み心地の向上
賃貸住宅は多くの時間を過ごす暮らしの場ですから、住み心地の良し悪しは「不満」に直結しやすいため、日常の些細なことが不満として降り積もってしまうものです。
例えば、
- 水が止まらない
- トイレの水が流れない
- シャワーのお湯の出が悪い
- 上階や隣など物音がうるさい
- ゴミ置き場がいつも猫やカラスに荒らされている
- 集合ポストがチラシゴミだらけ
- 共用部の清掃が行き届いてない、電球切れが放置されている
このような日常的な不便さや不快さを感じ続けさせることがないように、なにか気づいたことがあったらすぐ電話などができる問い合わせ窓口を作っておくのが望ましいです。
また、定期的な清掃や物件のチェックをキチンと行って物件が荒れないようにしたり、入居者アンケートなどを実施して現状を把握することも効果的です。
緊急トラブルやクレーム時の対応
- 真夏の暑い日にクーラーが壊れてしまった!
- 真冬の寒い日に給湯器が壊れてお湯が出ない!
などのトラブルは、緊急対応を要するトラブルです。
また、最初は気になる程度だったものが、毎日の暮らしの中で「またか」「今日もか」ということが重なると、積もり積もって大きなクレームに発展することもあります。
こういう緊急度が高いトラブルやクレームは、対応を間違えると即、退去理由になってしまうこともあります。
どうしても即日対応できないこともありますが、報告・連絡をすることはできるはずです。
真摯で誠意ある対応を迅速に行うという当たり前のようなことが、テナントリテンションに繋がります。
住宅設備のサービス
築年数をある程度経ている物件や、様子見してもらっている少し調子の悪い設備があるような部屋であれば、住宅設備の交換やグレードアップは入居者からかなり喜ばれます。
例えば、入居したまま簡単に工事ができる、インターフォンをカラーモニター付きにするとか、ウォシュレットをつける、エアコンを替えるなどです。
家賃は据え置きで、設備のグレードが上がれば「もう少しここに住もう」というインセンティブに繋がります。
壊れてから変えるのでは当たり前の事なので、効果としては薄いです。
あえて、まだ壊れてないけど少し不便を感じているな、とか、不満を感じ始めているな、というタイミングで「いつもありがとうございます」という意味で行うのが効果的です。
こういった住宅設備のサービスは、入居者のために行っているように見えて、実は大家さんの資産にもなっていて一石二鳥です。次の募集もやりやすくなります。
通常は退去後の空室にする工事ですから入居中に行うのは「面倒だな」と思いますが、その分入居者の満足度が上がって長く住んでもらえるのならしめたものです。
ハウスクリーニング
入居者向けのサービスの中でも喜ばれて人気が高いものに、ハウスクリーニングサービスがあります。
ハウスクリーニングと言っても、メニューはいろいろあります。
さすがに全てのメニューをサービスで提供していたら費用がかかってしまいますので、単品で選ぶことになりますが、おススメするのは「キッチン換気扇のクリーニング」もしくは「エアコンクリーニング」です。
どちらも高所にあるため入居者が自分ではやりにくいことと、清掃をキチンとすることで機器自体を長持ちさせ故障を防ぐことにもなるからです。
エアコンが効かない、動かない、換気扇から異音がする、などのトラブル連絡はキチンとメンテナンスされていれば防げることも多いものです。
入居者に喜んでもらいつつ大家さんの資産価値も守る、一挙両得のサービスです。
例え、家賃の1~2ヶ月分くらいテナントリテンションに使ったとしても、それで半年~1年と入居期間が延びるのであればやってみる価値はあるのではないでしょうか?